マーケティングファネルやフレームワークは、新しいものが次々と開発されます。
たとえばAIDMAの類似・派生系とも言えるものだけでも、AIDA、AIDCA、AISAS、AARRR、ULSSAS などたくさんあり、違いが分かりづらいケースもあるでしょう。
そこでこの記事は、“消費者行動モデル/購買ファネル”を中心に日本語圏でよく参照されるものをまとめました。
適切なフレームワークを選ぶポイントも記載しています。
そして、フレームワークは使いこなしてこそ意味があるもの。
様々なフレームワークを便利に使いこなすための無料ツールidea Laneもあわせて紹介します。
👉️ idea Lane
みなさまのマーケティング施策やコミュニケーション設計に役立てば幸いです。
購買行動モデル(消費者行動モデル)とは
「認知〜購入〜推奨」までの心理/行動を段階で表す枠組み。施策の抜け漏れ確認やKPI設計に使う。
購買ファネルとは
“段階を進むほど人数が減る”前提で表現する枠組み。どれだけの人数を先に進ませるか、を意識する形で使われる。近年では往復(Messy Middle)やループ(CDJ)型の枠組みも活用される。
まずは最短の選び方(迷ったらここだけ)
- 広告・LP・セールス文脈の“説得の流れ” → AIDA
- 検索・比較検討が強い商材(Web/EC) → AISCEAS / AISAS
- 非直線(行ったり来たり)が前提 → Consumer Decision Journey / Messy Middle
- SNSで共感→参加→拡散 → SIPS / ULSSAS
- SaaS/アプリの改善指標 → AARRR
消費行動モデル・購買ファネル 一覧表
| No. | 分類・タイプ | モデル | ステップ(代表例) | 特徴・利用シーン |
|---|---|---|---|---|
| 1 |
クラシック
説得プロセス
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AIDA(アイダ) | Attention → Interest → Desire → Action | シンプルで汎用性が高くコピーライティングにも◎。広告・LP・営業トークの“説得の並び”を作る |
| 2 | AIDCA(アイドカ) | Attention → Interest → Desire → Conviction(Confidence) → Action | 「確信」を加え説得フェーズを強調。高単価商品の検討プロセスで有効。 | |
| 3 | AIDCAS(アイドカス) | Attention → Interest → Desire → Conviction → Action → Satisfaction |
購入後満足まで含め、リピート・口コミを狙う従来型拡張
関連リンク:
BowNow
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| 4 |
クラシック
想起・指名
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AIDMA(アイドマ) | Attention → Interest → Desire → Memory → Action |
店頭購入までの「記憶」を重視。TVCM × 売り場施策で定番
関連リンク:
マクロミル用語集 /
idea Lane(AIDMAテンプレート)
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| 5 |
クラシック
態度変容
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DAGMAR(ダグマー) | Awareness → Comprehension → Conviction → Action(など) |
広告目標(認知/理解/確信…)を“測る”前提で置く
関連リンク:
Longbridge
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| 6 | Hierarchy of Effects(効果階層モデル) | Awareness → Knowledge → Liking → Preference → Conviction → Purchase |
態度変容を段階で捉え、KPIを置きたいとき
関連リンク:
CFI
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| 7 |
クラシック
LTV・ロイヤルティ
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AMTUL(アムタル) | Awareness → Memory → Trial → Usage → Loyalty |
試用・利用・愛用まで含めて育成を整理
関連リンク:
GLOBIS /
JMR生活総研 用語集
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| 8 |
デジタル
検索
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AISAS(アイサス) | Attention → Interest → Search → Action → Share |
“検索→購買→共有”というネット行動を導入した日本発モデル
関連リンク:
SATORI /
idea Lane(AISASテンプレート)
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| 9 | Dual AISAS(デュアル・アイサス) | AISAS(買いたい) + A+ISAS(広めたい) = Activate → Interest → Share → Accept → Spread |
SNSで「買う前に広める/買わないけど広める」動きが起点になるケースを切り分けて設計。拡散が購買に影響する導線の整理に
関連リンク:
電通報(Dual AISAS) /
Atara解説
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| 10 | AISCEAS(アイシーズ) | Attention → Interest → Search → Comparison → Examination → Action → Share |
比較・検討を細分化してBtoCの耐久財やBtoB商材に対応。途中のSを省略して AICEAS で考えるパターンも見られる
関連リンク:
アンヴィ
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| 11 |
デジタル
ファネル運用
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バイヤージャーニー(Buyer’s Journey) | 認識 → 検討 → 決定(Awareness → Consideration → Decision) |
BtoB/高関与で、コンテンツ設計を揃える
関連リンク:
HubSpot
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| 12 | TOFU/MOFU/BOFU(トフ/モフ/ボフ) | Top → Middle → Bottom of the Funnel |
施策やコンテンツを“ファネル段階”で棚卸し
関連リンク:
Lucidchart
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| 13 |
デジタル
運用フレーム
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RACE(レース) | (Plan) → Reach → Act → Convert → Engage |
PDCAを回しやすい4段階。Web広告~CRMまで一貫したKPI設計が可
関連リンク:
Smart Insights
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| 14 |
デジタル
意図別KPI
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STDC(Google)(エスティーディーシー) | See → Think → Do → Care |
デジタル動画/検索施策の最適化フレーム。認知~検討~購買~継続の“意図”でKPIを変える。大型キャンペーン設計に◎
関連リンク:
Kaushik.net
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| 15 |
デジタル
接触点
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MoT(モット) (Moment of Truth – ZMOT / FMOT / SMOT) | ZMOT → FMOT → SMOT | 購入前の情報探索〜購買時(初回接触・棚前/商品ページ 等)〜購買後(使用体験)を接点で分解して改善点を見つける |
| 16 |
ソーシャル(SNS・UGC)
共感・参加
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SIPS(シップス) | Sympathize → Identify → Participate → Share & Spread |
SNSで“共感→参加→拡散”の動線を置く。コミュニティマーケやUGC促進に適合
関連リンク:
電通
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| 17 |
ソーシャル(SNS・UGC)
口コミ・拡散
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VISAS(ヴィサス) | Viral → Influence → Sympathy → Action → Share |
SNS起点で話題化→共感→行動→共有を整理
関連リンク:
東芝テック
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| 18 |
ソーシャル(SNS・UGC)
UGC運用
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ULSSAS(ウルサス) | UGC(User Generated Content) → Like → Search → See → Action → Spread |
ユーザーによる「体験の共有」と、その拡散力・信頼性を軸にした設計が特徴
関連リンク:
ホットリンク
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| 19 |
ソーシャル(SNS・UGC)
推奨
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5A(コトラー)(ファイブエー) | Aware → Appeal → Ask → Act → Advocate |
2016発表。意思決定の循環を捉え、“推奨される”までを工程として置く
関連リンク:
transcosmos /
MDPI
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| 20 |
ソーシャル(SNS・UGC)
発見・体験
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DECAX(デキャックス) | Discovery → Engagement → Check → Action → eXperience |
コンテンツマーケティングに対応。接触→調査→購買→体験の流れを整理し、デジタル接点と“パーソナライズ体験”を重視
関連リンク:
dentsu-ho
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| 21 |
非直線ジャーニー
意思決定ループ
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Consumer Decision Journey(コンシューマー・ディシジョン・ジャーニー) | Consider → Evaluate → Buy → Enjoy/Advocate/Bond(など) |
検討が行ったり来たりする前提で、介入点を探す
関連リンク:
McKinsey
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| 22 | Messy Middle(メッシー・ミドル) | Exploration ↔ Evaluation(トリガーと購買の間が往復) |
“比較検討の沼”を前提に、情報設計と説得材料を整える
関連リンク:
Think with Google
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| 23 |
プロダクト成長
指標(KPI)
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AARRR(アー)別名:Pirate Metrics | Acquisition → Activation → Retention → Referral → Revenue |
SaaSやアプリのグロースで定番。Awarenessを最初に加えてAAARRRとするパターンもあり
関連リンク:
idea Lane(AARRRテンプレート) /
Dave McClure
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| 24 |
プロダクト成長
循環・習慣
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Flywheel(フライホイール) | Attract → Engage → Delight(回転を強める/摩擦を減らす) |
HubSpot提唱。顧客の紹介が推進力という循環構造が特徴
関連リンク:
HubSpot
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| 25 | HOOKED(フックト) | Trigger → Action → Variable Reward → Investment |
行動経済学×UX。プロダクト習慣化(例:SNS)の行動設計に用いる。継続利用の設計
関連リンク:
Nir & Far
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結論:この一覧から“おすすめ”を選ぶなら
おすすめ1:AIDA(まず迷子にならない)
AIDAは、広告・LP・営業など「説得の流れ」を作るのに最もシンプルで、今でも広く参照される型です。
AIDMAを優先しない理由は単純で、AIDMAは“Memory(記憶)”が核なので、マス広告的な想起・指名の整理に寄ります。
一方この記事は「一覧・使い分け」が主役なので、まずは最小公倍数のAIDAを基準にして、必要なときだけ派生(確信・満足・記憶)を足したほうがブレません。
おすすめ2:AISCEAS(検索+比較検討が長い現代向き)
Web/ECではSearchの後に「比較(Comparison)」「検討(Examination)」が長くなりやすいので、AISASよりもAISCEASのほうが設計粒度が合う場面が多いです。
AISASを優先しない理由は、悪いからではなく“短くて粗い”から。
比較検討が短い商材ならAISASで良く、長い商材ならAISCEAS、という使い分けが素直です。
おすすめ3:Messy Middle / Consumer Decision Journey(非直線の現実に合わせる)
現代の意思決定は直線ではなく往復が起きる、という前提を置けるモデルが強いです。
Googleは購買の直前まで「探索と評価が行き来する」点を示し、McKinseyもループ型の意思決定として整理しています。
「どこがボトルネックか」でモデルを選ぶ
- 認知が弱い:AIDA / DAGMAR
- 比較で負ける:AISCEAS / Buyer’s Journey / CDJ
- SNSで広がらない:SIPS / ULSSAS / VISAS
- 継続しない:AMTUL / Flywheel / Hooked
- ユーザーが迷う:Messy Middle(探索⇄評価の往復)
フレームワークを有効に活用するには?
フレームワークを使った分析・検討は、紙やExcelでもできます。
しかしやってみると分かりますが、次のような課題に直面します。
- 紙の場合、一度書いたものを後から変えづらい。場所・サイズの制約がある
- Excelは要素の階層化や移動がしづらく、関係性の表現が苦手。行列という枠に思考が引っ張られる
このような課題を解決し、ビジネスフレームワークを柔軟に扱うためのツールが「アイディア・レーン」です。
フレームワークを使うためのアイディア・レーン
アイディア・レーンは以下の特徴で、従来型ツールの制約を解消します。
- 要素がワンタッチで階層化され情報が揃う
- リレーション(関係線)を引けるので、「この施策はこの問題解決のため」といった因果関係が可視化できる
- アイディア同士をグルーピングして意味単位でまとめられる
- テンプレートが用意されているのですぐ初められる
- ズームイン・ズームアウトが自由で、全体と詳細を行き来しながら思考できる

無料で使え、Web上で動くのでインストール無しですぐに始められます。
そして様々なフレームワークをすぐに使えるテンプレートを用意しています。
ぜひ一度使ってみて頂き、マーケティングファネルやフレームワークをフル活用してください。


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